ゴミ袋のニュースを見て考えた。私が本当に気になったのは何だったのだろう

先日の夜勤中、職場のホールで流れていたテレビを何となく眺めていた。

札幌市では家庭用指定ごみ袋の在庫不足を受けて、9月末まで透明または半透明の袋でも燃やせるごみ・燃やせないごみを出せるようになったらしい。

そのニュースの中で、インタビューを受けていた女性がこう話していた。

「だって、そっちの方が安いから」

その言葉を聞いた瞬間、私はなぜかモヤっとした。

しかし後から考えてみると、その違和感の正体は自分でもよく分からなかった。

私はシングルマザー家庭で育ったし、自分自身もシングルマザーとして子育てをしてきた。

節約を否定するつもりは全くない。

実際、ポイントを貯めたり、安く買える方法を探したりすることは日常的にやっている。

だから「安い方を選ぶ人が嫌い」という話ではない。

では、なぜ引っかかったのだろう。

後で札幌市のホームページを確認すると、市の説明は意外なものだった。

指定ごみ袋の購入量が急増し、一部店舗で品薄が発生したため、市民生活に支障が出ないよう透明・半透明の袋でも排出できるようにしたという。

つまり、市としては「指定袋を使うな」という話でもなければ、「透明袋を優先してほしい」という話でもない。

どちらを使っても良いという、あくまで市民のための臨時措置だった。

それなら、透明袋を使うこと自体は何も悪いことではない。

むしろ合理的な選択とも言える。

それでも私が違和感を覚えた背景には、日々働いている介護現場の影響もあるのかもしれない。

最近、職場で使うビニール手袋の質が以前と変わった。

以前より薄く、脱げやすく、使い勝手もあまり良くない。

もちろん手袋としての役割は果たしている。

しかし摘便や陰部ケアなど、利用者さんの尊厳に関わるケアを行う場面では、以前との違いをどうしても感じる。

物価高やコスト上昇という言葉はニュースで毎日のように耳にする。

けれど現場で働いていると、それは単なるニュースではなく、実際に使う物品の変化として目の前に現れる。

だから私は、今回のごみ袋のニュースも「安くなってラッキー」という話ではなく、「供給やコストの問題」という目線で見てしまったのかもしれない。

結局のところ、インタビューを受けていた女性が悪いわけでもない。

札幌市の対応が間違っているわけでもない。

ただ一つ言えるのは、同じニュースを見ても、人は自分が置かれている環境によって受け取り方が変わるということだ。

夜勤中に感じた小さなモヤモヤ。

それを掘り下げてみたら、自分自身が今どれだけ物価高や資材不足を身近な問題として感じているのか、改めて気付かされた出来事だった。