いい看護師って誰が決めるのか問題

■ 導入:評価の基準って、どこにあるんだろう

介護施設で働いていると、
「誰よりもいい看護師さんだったよ」
という言葉を耳にすることがあります。

この前も、辞めた看護師さんのことを
介護職の方がそう言っていました。

もちろん、その人が良い看護師だったのは事実なんだと思う。
でも、心の中では静かにこう思いました。

「……それ、介護業務を手伝うスピードの話じゃない?」

看護師の専門性、どこ行ったんだろう。

こういう“評価のズレ”は、介護施設ではよくあることです。


■ 現場で起きがちな“評価のズレ”

介護施設では、看護師1人に対して介護職員が多数。
そのため、評価軸がこうなりがちです。

  • 手伝ってくれる → 神
  • 手伝わない → なんか怖い
  • ずっとパソコンに向かってる → 仕事してるのか謎
  • ずっと動いてる → 仕事してる感がすごい

いや、パソコンの前で記録してる時が一番頭使ってるんだけどな、と思いながら。


■ 私が大事にしている看護の軸(看護観)

私の看護観はシンプルです。

「知識・技術・観察・根拠で利用者の生活を守る」

ただ、これは本当に地味。
派手さゼロ。エンタメ性もゼロ。

でも、地味な仕事ほど事故を防ぎます。

  • 食事量の変化に気づく
  • 尿量の減少を見逃さない
  • 服薬のタイミングを調整する
  • ルールを守る(自己流にしない)

こういう“地味な積み重ね”が、実は一番効く。


■ 看護観が現場でどう活きるのか(事例)

● ① 脱水の早期発見

食事量40%→20%。
「これは怪しい」と思って観察したら、案の定脱水気味。
翌日には尿量+300ml。
地味だけど、こういうのが一番嬉しい。

● ② 服薬拒否の改善

拒否が続く利用者に、説明とタイミング調整。
「今なら飲めるかも」という絶妙な瞬間を狙う。
もはや釣り。

● ③ 転倒リスクの予防

歩行のふらつきを見て、介護職へ共有。
転倒ゼロ継続。
派手なヒーローではないけれど、
“転倒ゼロ”って地味に最強の成果。


■ まとめ:優しさだけじゃない、知性と安全性の看護

介護施設では、
“手伝ってくれる看護師=いい看護師”
になりがちです。

でも私は、
観察・判断・根拠・安全性
この4つを軸に、利用者の生活を守りたい。

優しさだけじゃなく、
知性と根拠に基づいた看護を大事にしていく。

地味だけど、確実に効くやつ。