介護・看護の仕事を20年近く続けていると、本当にいろいろな体動センサーを見てきました。
床に敷いて踏むと鳴るセンサーマット。
赤外線で人が範囲内に入ると鳴る赤外線センサー。
服にクリップで挟み、動いてコードが抜けると鳴る離床センサー。
ベッドの降り口に挟み、端座位になると鳴るベッドコール。
車椅子から立ち上がると鳴るチェアセンサー。
こういうセンサーは普通、ナースコールと連動していて、PHSやスマホ型の端末に通知が来るものだと思っていました。
でも、この業界にはそうじゃない職場も意外とあります。
パターン① ナースコールとは連動している。でもPHSがない
ナースコール盤には表示されるものの、職員が持ち歩くPHSなどはありません。
夜勤で一人体制の時などは、一度鳴り始めると消音もできません。
職員が部屋まで走って行って解除するまで、ずーっと鳴り続けます。
しかも、そのタイミングで別のナースコールまで重なると本当に地獄。
病棟や施設の造りが一直線なら、赤ランプが見えて「あっちだ!」と分かることもあります。
でも、廊下が曲がっていたり、死角が多かったりすると、結局ナースステーションまで戻ってネーム板を確認するしかありません。
「戻る」という時間が、本当にもったいないんです。
パターン② 何にも連動していない
これには本当に驚きました。
廊下の手すりに巾着袋がぶら下がっていて、その中にセンサーの受信機が入っています。
センサーが鳴ると、その巾着袋から音楽が流れます。
どこで鳴っているか?
音だけが頼りです。
一応、利用者さんごとに音楽は違います。
「エリーゼのために」が流れたら、
「あっ、〇〇さんだ!」
みたいな感じ。
つまり、
- 音楽を覚える
- 誰の音か覚える
- 部屋番号を覚える
この3つが頭に入っていないと動けません。
私はその職場に4年弱いましたが、最後まで「これは無理…」と思っていました(笑)。
家族にも相談員にも、一度体験してほしい
「絶対に転ばせないでください。」
もちろん、その気持ちは分かります。
私たちだって転倒なんて起こしたくありません。
でも、その施設がどんなセンサーを使い、どんな環境で職員が対応しているのかまでは、意外と知られていない気がします。
最新のPHS連動システムなのか。
音だけを頼りに走り回る昔ながらの設備なのか。
それだけでも、対応できるスピードは大きく変わります。
相談員さんも、ご家族も。
一度だけでいいので、夜勤を体験してみませんか?
「センサーが鳴る」
「別のコールも鳴る」
「トイレ介助中」
「また別のセンサーが鳴る」
そんな数分間を経験したら、「転ばせないで」という一言の重みが、少し違って感じられるかもしれません。
……まあ、最後は完全に愚痴なんですけどね(笑)。
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